はじめまして。シンソフィアでモーションデザイナーをしている川端です。
業務内容は、キャラクターモーション作成、カメラワーク作成、モーションキャプチャー収録の立ち合いなどをしています。
モーション関連の記事は初投稿ですね!初なのでフレッシュに本年度のモーションチームの新卒研修に触れつつ、社内のモーションキャプチャーについてご紹介したいと思います。
シンソフィアに入社した新卒の方には制作研修と職種別研修という2つの研修を体験してもらっていて、本年度のモーションチームの研修では、社内導入しているモーションキャプチャーを体験してもらいました!
シンソフィアのモーションキャプチャーについて
シンソフィアではモーションキャプチャーを開発に導入しています。プロジェクトによって社内で収録する場合も、社外のスタジオで収録する場合もあります。以下、社内収録の様子をご紹介します!
社内で収録するときは、広めの会議室を模様替えしてキャプチャーしています。モーション作成とキャプチャー収録を分業しているところもありますが、シンソフィアではモーションデザイナーがキャプチャーのオペレーションやディレクションも兼任しています。

社内収録の様子です。
モーションキャプチャーには光学式、慣性式、ビデオ式などいろいろ種類がありますが、シンソフィアでは慣性式を採用しています。

慣性式モーションキャプチャーは、体に装着した慣性センサーから得た情報(加速度・角速度・方位)を骨格モデルに当てはめることで体の動きを再現するんです!
慣性式は外部カメラ、外部センサーを使わず体に取り付けたセンサーで動きを計測するので、収録場所に制約がなく、機材や収録に必要なスタッフ数もコンパクトですむことがメリットとしてあがります。そのため、動きのアイディアを思いついたらいつでも気軽に撮影出来たり、ノートPCとセンサーさえ持ち運べば屋外収録も可能だったりと小回りが利きやすいです。

慣性式センサーをアクターに取り付けていきます。
また、タブレット端末を2台配置してフロントビューとサイドビューからリファレンス用のビデオを撮影しています。撮影したビデオを見ながら体のキャプチャーだけでは拾えない指の動きや顔の表情をDCCツール上で手作業で作り込んだり、収録でどうしても発生してしまう腕の貫通や足先のブレ、体のノイズなどを取り除いたりして、製品として使えるクリーンなデータに仕上げていきます。

腕が貫通して、足先が浮いてしまっているキャプチャーデータです。
ノイズや動きに違和感がある箇所は、カーブがギザギザだったり、時間あたりのカーブの変化量が大きすぎたりしているのが原因です。ただ、やみくもに全てを滑らかにしすぎると動きにタメツメがなくなったり、ポーズが変わってしまったり、人間味を表現するのに必要なノイズまでなくなってしまったりします。

Fカーブ修正の例
そのため、必要な部分は残しつつ、不要、不自然な箇所を見極めながらピンポイントで修正する必要があります。この見極める力がモーションデザイナーの力量の一つですね。

手間暇かけて丁寧に仕上げていくんですね!
新卒研修のモーションキャプチャー体験について
キャプチャー収録におけるモーションチームの普段の仕事を知ってもらうため、新卒の方々にはアクター役とディレクション役に分かれてもらって幾つかのお題を演じてもらいました。みんなに見られながら演技をするのは緊張したと思いますが、恥ずかしがらず堂々と演じてくれました!
参加した新卒の方々には、「みんなで意見を出し合いディレクションに取り入れることで、演技の精度が高まることや意見交換する大切さを学んだ。」、「自分で実際に動いてみることで想像で作った動きの違和感に気付いたり、当たり前を改めて観察することの大切さに気付いた。」など、動きを作っていく上で大切なことやディレクションの必要性も吸収していただけたようで、とても実りのある時間になったのかなと思いました。

皆さん自分で動いた知見から意見を出し合ってたのがとても印象に残ってます!
最後に
私はシンソフィアに入社して今年で2年目になります。仕事上モーションチームの方々と接する機会が多いのですが、みなさん忙しくても相談ごとや何気ない雑談にもしっかり向き合ってくれる人が多く、風通しが良いなと感じます。週に一回開催してるミーティングでは各々の現状を報告相談しつつ、雑談や笑いも交えたフランクな雰囲気です。

モーションチームのみんなでランチ
そんな私たちに興味をもってくれた方、シンソフィアでは一緒に働く仲間を随時募集していますので、ぜひ下記URLをご覧ください!