こんにちは。アートデザイナーの金谷(かながい)です。
今回は3Dモデルを作成するときに必要な「三面図」についてご説明しようと思います。
三面図とは
三面図ってそもそもどんなものですか?
今回の説明のためにソフィアちゃんの三面図を描いてみました。
ソフィアちゃんの通常衣装です。
三面図とは、このような正面、横、後ろを描いたキャラクターや衣装のデザイン画のことです。
3Dモデルを作成する時はいろんな角度からの情報が必要になります。
背中のデザインはどうなっているのか、横顔はどんな風で、髪型はどんな奥行きがあるのかなどを説明するための絵が三面図です。
モデルデザイナーさんに伝えるための絵なのですね
描いてみよう
それではどのように三面図を描くのか、描いた流れをおさらいしていきます。
使用するお絵描きツールはなんでも良いですが、今回はCLIP STUDIO PAINTを使用しました。
ソフィアちゃんの全身イラストを見ながら描くので、キャンバスの左のほうに配置します。
おなじみの私のイラストですよっ
背景は白と黒の中間のグレーを置いています。
正面の絵
正面の絵を描くときは「対称定規」機能を使用し左右対称に描画していきます。
片方だけ描けばもう片方が自動的に描画されるとっても便利な機能です。
レイヤーフォルダに対称定規を設定するとフォルダ内のレイヤーすべてで左右対称に描画できます。
お顔が一番大事なので最初にお顔をしっかり描きます。
全身イラストの印象にできるだけ近づけたいため、グリッドを表示し目の高さや髪の長さなど細かく合わせます。
この時、「新規ウィンドウ」という編集中のキャンバスを複数のウィンドウで表示する機能を使い、全身イラストの顔にズームアップしたウィンドウをすぐ隣に表示します。
いろんな便利機能があるのですね~
目のハイライトや髪の毛は左右非対称なので、一時的に対称定規をオフにします。
Shiftキーを押しながらレイヤーの対称定規アイコンをクリックするか、コマンドバーのアイコンをクリック、もしくはCtrl+2のショートカットで対称定規をオフにできます。
後ろの絵
後ろの絵は正面の絵をコピーし、反転して描きます。
コピーすることでシルエットをぴったり同じにできますね
横の絵
横の絵は正面と後ろをつなぐ絵なので描くのがなかなか難しいと思います。
きれいな立ち姿の写真を参考に、自然な立ち姿に見えるようにしつつ、イラストらしい嘘を取り入れて描きます。
この辺が気持ち良いバランスかな~と描き進めながら探ります。
腕の下のデザインがわかるよう、腕は離れたところに描きます。
服のデザイン画を描くためのノウハウですね
三面図ラフ完成
ラフですが三面図ができました。
私の後ろから見たデザインってこんな感じだったのですね
ペン入れして仕上げていきたいですが今回はここまで。
ここまでのタイムラプスです。
シンソフィアのアートデザイナーの仕事では、三面図を矛盾なく描けることがとても大事な能力です。
アートデザイナーの仕事に興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。
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