どうやって服のデザインを考えるか
こんにちは。アートデザイナーの金谷(かながい)です。
アートデザイナーの仕事は多岐にわたりますが、私がシンソフィアに入社した2010年から2022年の今まで、一番多かった仕事は「服のデザイン画」を描く仕事です。
今回はどうやって服のデザインを考えるのか?というお話をしたいと思います。
トレンドを調査する
一口に服のデザインといっても、ファンタジーやアイドルなど作品や会社によって求められるものは違うと思います。
シンソフィアではどの作品であっても、基本的には「トレンド」を取り入れることを大事にしています。
トレンドってどうやって取り入れるのですか?
いくつものファッション誌を会社で購読しており、誰でも自由に閲覧することができます。
社内のファッション誌棚
また、雑誌のサブスクリプションサービスにも契約しています。
モード系から小中学生向けまで、さまざまな年齢層に向けたファッション情報を日々チェックします。
ネットや雑誌で来季のコレクションも見ます。
有名ブランドは何を打ち出しているのかを見ることで、今の時代の空気感がなんとなくわかります。
近年はSNSのチェックも欠かせません。
ブランドのSNSはもちろん、ファッション好きの方のSNSを見て世の中の雰囲気を掴みます。
とにかくたくさんの情報に触れること、ですね
何を作ろうか?と話し合う
出版不況と言われて久しいですが、やはり紙媒体の雑誌をパラパラとめくるのが楽しいですね。
学生の頃、教室で友達とファッション誌を眺めてあれがいい、これが好きと話したことを思い出します。
シンソフィアでも、次は何を作ろうか?を考えるときに「最近こういうアイテムをよく見る」「こういう色が流行ってるよね」「この髪型が可愛い!」「このモデルさんが好き」と話し合います。
好きなものはみんな違いますから、それぞれの視点で気になったものを共有します。
※イメージです
好きなものの話するの、楽しそう♪
お洋服のどこが素敵なのかを考える
デザインを考える時に個人的に大事にしていることは、実は「現実がいちばん素敵」ということです。
「服のデザイン画」を描く仕事というとオリジナリティが求められていると考えがちかもしれませんが、あくまで「ゲームの服」をデザインする仕事です。
どんなにがんばってレースの柄を描いたとしても、現実世界にある風に揺れるレースのほうがずっと素敵です。
なので現実にあるお洋服のどこが素敵なのかを観察して、考えて、ゲーム上でその素敵さを表現できるように変換することが「ゲームの服のデザイン画」を描く仕事かなと思っています。
観察して考えることが大事、覚えました!
描いてみよう
ファッション誌を見ながらソフィアちゃんの衣装デザインを考えてみました。
80年代っぽい感じ根強い人気かな~と思ったので、とにかくフリフリ+チェック+半端丈 のコーデです。
フリルを描きたいのはトレンドというよりただの個人的な好みかも…!
懐かしい感じが新しいこともあるのですね☆
今回は「描き方」というより「描く時の考え方」のお話をしました。
ファッション誌をひたすら読む時間がある仕事、楽しいですよ♪