シンソフィアブログをいつもご覧いただきありがとうございます。
企画の久田です。
当社は今年、創立30周年という節目の年を迎えることができました。
この機会に、長年にわたりシンソフィアを率いてきた代表取締役社長・吉田秀司に、これまでの歩みやゲーム制作への思いについてお話を伺いました。

いろいろ聞いちゃいました!
プロフィール紹介
代表取締役社長 吉田 秀司
1969年、北海道利尻島に生まれる。
高校を中退した後、16歳で上京。
その後、様々な職を経験しながらおもちゃ屋に就職。
ゲームソフトの仕入れや販売を通して、ビジネス感覚を養うと共にゲーム業界に興味を持つ。
そして、本格的にゲーム業界に挑戦するためヒューマン株式会社に入社。
プロレスゲームやサッカーゲームの制作を手掛ける。
更なる大きな夢に向かって挑戦するため独立し、1995年6月に株式会社シンソフィアの前身となる株式会社ザ・マンブリーズを設立(1997年5月、株式会社アキに商号変更。2007年4月、株式会社シンソフィアに商号変更)。

それではインタビューよろしくお願いします!
はじめに

30周年を迎えられた今のお気持ちをお聞かせください!
吉田:
ありがとうございます。
まず何よりも、ここまで続けてこられたのは「人と人との繋がり」のおかげだと強く感じています。
ゲームというものは、かつては娯楽の中心にありましたが、今では多様なエンターテインメントのひとつになっています。
そうした変化の中でも、シンソフィアが今日まで会社として存続できたのは、社員の努力と貢献はもちろん、
それ以上にこれまで関わってくださった多くの方々とのご縁があってこそだと思っています。
『わがままファッション ガールズモード』誕生秘話

「ファッションのゲームを作ろう」っていう発想はどこからきたものですか?
吉田:
最初にニンテンドーDSを見たとき、「これなら新しいユーザー層に届く」と直感しました。
2000年代中盤、ニンテンドーDSの登場によってゲームのユーザー層は大きく広がりつつありました。
それまで主に男性中心だったゲーム市場に、女性やライトユーザーといった“新しい波”が流れ込んできた時代です。
僕は、そこに大きな可能性があると感じたんです。
ちょうどその頃、ファッションが大好きだったのでプライベートでも男女問わず色々なお店に行っていたのですが、たまたま渋谷の大型ファッションビルにふらっと立ち寄ったんです。
何気なくその中の店舗を見ているときに、服を楽しそうに選んでいる人や、店員さんの接客を見て「あっ!これだ!」って感じたのを今でも良く覚えています。
その瞬間に“服屋さんになるゲーム”が頭の中でほぼできあがりました。

身近な場所からアイデアが閃いたんですね!
吉田:
最初にこの企画を出したとき、社内には「ファッションをゲームに?」と驚きの声もありました。
でも僕には、これまでにない挑戦だからこそ面白いと思ったんです。
ファッション誌を山ほど集めて「この企画でやってみたい」と当時の若手スタッフたちにお願いしたんです。
もちろん開発は簡単ではなくて、当時はゲーム開発の経験が少ないメンバーも多かったんです。
それでも、「ファッションをどうゲームに落とし込むか?」という課題に対して、柔軟な発想で本当に真摯に向き合ってくれました。
「いかに女の子たちをよろこばせるか?」
そこを真剣に考え抜いたからこそ、あの作品の結果につながったのだと思っています。

これからはどんなゲームを作っていきたいと考えていますか?
吉田:
“このゲームに出会えてよかった”、そう思ってもらえるようなゲームを作りたいって常々考えています。
ゲームの企画について

新しいアイデアをひらめくコツは何ですか?
吉田:
まず大事なのは、自分の感受性を大切にすることだと思います。
ふと頭に浮かんだことが、たとえどんなにばかげていたとしてもとにかくメモする。
ばかばかしいアイデアもあるかもしれませんが、それを思いついた自分の感受性こそが一番の種になるんです。
それと、たくさんの「出会い」を持つことも大切ですね。
インターネットにも情報はたくさんありますが、僕はよく本屋に足を運びます。
本屋さんには、普段自分からは絶対に選ばないような「ん?」と引っかかる本があって、そこから思いがけないアイデアが見つかることがあるんです。
ゲームで最も重要なのは、そのゲームがユニークな遊びや体験ができるかどうか。
アイデアを通してこれを提供できるかが、僕にとって一番かなと考えています。

「ユニークな遊びや体験ができる」とはどういうものですか?
吉田:
僕が考えるユニークさとは、世界観やキャラクター像、ゲームシステムなどゲームを構成する要素が新しいアイデアやヴィジョンの上に設計されているものです。
ただ、あまりに新しすぎると逆に伝わりづらくなってしまうこともある。
だから理想としては、「ちょっとした新しさ」の掛け合わせによってプレイヤーにとってはわかりやすいのに、しっかりと新しい体験ができる。
そんなバランスが一番良いと思っています。

この度はインタビューを受けてくださり、ありがとうございました!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
入社2年目の私にとって、30年という年月の重みは、まだ完全に実感できているわけではありません。
けれど、今回のインタビューを通して作品の誕生するまでの歴史を伺う中で、シンソフィアが歩んできた道のりの大きさをあらためて感じることができました。
今後とも、シンソフィアをあたたかく応援していただけたら幸いです。